ガソリンスタンドの夜勤アルバイトでは、どのようなトラブルがあるのか?
セルフガソリンスタンドの夜間バイトには興味があるけれど、業務でトラブルが発生した際、不安に感じる方もいることでしょう。
と言うのも、夜間のセフルガソスタでは、基本的にワンオペ、つまり一人で勤務する形態のため、業務上で何か問題が発生した時には全て自分で対応しなけれななりません。
そのため、ガソリンスタンドで働いたことがなく、社会経験が浅い人がたった一人で深夜時間帯に働くのは心配だと思うのもうなずけます。
そこで、以下では実際にガソリンスタンドの夜勤アルバイトとして働いている私が現場の実情を踏まえて、具体的なトラブルとその対応、そしてあまり不安に思わなくてもよい理由を紹介します。
ガソリンスタンドの夜勤アルバイトでのトラブル
ガソリンスタンドで夜勤アルバイトで働いていると様々なトラブルが発生したりします。
以下では、主に自分が経験したトラブルを挙げながら、それぞれのトラブルの対応を紹介します。
紙幣の詰まりトラブル
精算機(釣銭機)に紙幣が詰まってしまい、お客さんがお釣りが受け取れないトラブルです。
例えば、現金で給油をするお客さんが、一万円を精算機に入れて、給油を終えて、お釣りを受け取ろうとした際、お釣りの紙幣が精算機に詰まって、お金を受け取れない問題が起こります。
現金が詰まると、システムが感知して、エラーが発生したという警告が出るため、すぐに分かります。
お客さんが困った顔をして事務所の方へ向かってきますので、初めて紙幣詰まりトラブルになった時には、軽いパニックになります。
私が勤務している店舗では夜間時には釣銭機を開けることができないため、お客さんの申し出た金額をレジなどから返金する対応を取ります。
ただし、その際に身分証明書(運転免許証)の提示を求め、コピーを取らせてもらいます。
これが面倒で、お客さんによっては逆上して、免許証の提示を拒まれる方もいます。
そこまでのことはなくても、多くのお客さんは、渋々、免許証を提示して、急かされますので、何度経験しても慣れませんね。
釣り銭の受け取り忘れトラブル
硬貨の釣り銭受け取り忘れトラブルも定期的に発生します。
硬貨だけではなく、精算機から紙幣を受け取り忘れてしまうお客さんもいます。
親切なお客さんは事務所まで釣り銭が精算機に残っていたと持ってきてくれる人もいます。
このトラブルの対応として、精算機に残されていたお金は、忘れ物として店長やマネージャーに引き継ぎ、その後、所有者が現れなければ警察へという流れになります。
逆に、お金を受け取り忘れたお客さんが戻ってきた時には、少し面倒な対応になります。
そのお客さんが実際の所有者かどうかの確認を監視カメラなどで確認をしなければならなくなり、夜勤アルバイトでは対応できないため、お昼の営業時間に再度来店いただくよう伝えます。
忘れ物・落し物トラブル
忘れ物や落し物のトラブルも時々発生します。
財布やカードケースなどを給油の際、給油機のところに置き忘れてしまう人がいます。
多くの場合、お客さんから電話があり、預かっていることを伝えて、取りに来てもらいます。
取りに来られない落し物は、ガソスタ社員などに引き継ぐだけです。
給油キャップの締め忘れトラブル
給油をした後、給油キャップを締め忘れてしまうトラブルも極稀に起こります。
真夏の暑い日に、給油キャップがないまま、車を運転することは非常に危険な状況です。
このトラブルの場合も、基本的には忘れ物扱いで、いつ、どのレーンにキャップがあったのかを記録して、ガソスタ社員に引き継ぐことになります。
多くの場合、途中で気がついたお客さんが給油キャップを引き取りに来ます。
携行缶での持ち帰りトラブル
セルフガソリンスタンドでは、夜間時には携行缶でのガソリンの持ち帰りは、対応していません。
そのため、お客さんは隠れて携行缶にガソリンを入れようとする人も多いです。
基本的には、給油許可をしないで放置しますが、どうしても携行缶で持ち帰りたい人は、事務所に向かってきます。
面倒臭いっ!夜間時には携行缶での持ち帰りはできないことを説明するのですが、諦めてくれない客が偶にいるので厄介です。
ゴミ捨てトラブル
ガソリンスタンドで給油の際、ゴミを捨てようとするお客さんが来ます。
防犯上の問題もあり、多くのガソスタではゴミ箱が設置されていないことも多くなりました。
実際、私が勤務しているガソスタでもゴミ箱は置いていません。
ガソリンスタンドには、ゴミ箱が設置されていると思い込んでいる客も多いです。
事務所まで来て、「ゴミ箱はどこにある?」
丁重にお断りしますが、勤務店では自販機が設置されているため、空き缶とペットボトルのみは捨てていってもいいと答えるのが限界です。
ガソリン吹きこぼれトラブル
セルフガソリンスタンドではよくあることですが、お客さん自身で給油するため、給油が止まってから、追い給油をする人も多いです。
そして、ギリギリまで満タン給油をしようとして、ガソリンや軽油が吹きこぼれるトラブルもちょくちょく発生します。
お客さんの方から申し訳なさそうに申し出があれば、全く問題ないのですが、給油ノズルのセンサーが緩いなどの難癖を付けてクレームをする客もいます。
特に、ガソリンの場合は揮発性石油のため、吹きこぼれたガソリンは乾燥しますが、揮発性が低い軽油は大量に吹きこぼれると、ビシャビシャのままのため、面倒なことになります。
吹きこぼれの状況により、給油レーンを封鎖するなどの対応をすることになります。
タイヤ空気圧サービス対応
24時間営業のセルフガソリンスタンドのサービス業務は、車へのセルフ給油のみが基本です。
ところが、深夜時間帯でも事務所内に従業員がいることを知っているお客さんは、空気圧サービスをしてくれると思い込んでいる客もいます。
日中の営業時間帯にはタイヤの空気圧サービスは対応可能ですが、夜間時はサービス対応は不可ですが、お願いされることもあります。
他の従業員がまだ退社していない時間では、夜勤時であっても、対応することはありますが、ワンオペの場合は丁重にお断りします。
それは、サービスで空気圧対応している時に、他のお客さんが給油しに来ると、対応できなくなるためです。
パンク修理対応
夕方までの営業時間でピット作業をしているガソスタでは、タイヤのパンク修理やオイル交換などもしています。
そのため、夜間時間帯でも対応していると勘違いしている客が、夜勤時にパンク修理をしてくれ、と来店します。
深夜時間帯は対応していないため、ロードサービスを案内すれば、多くの場合は諦めてくれますが…
早朝に来店する客は、営業時間が始まる時間まで待機するという客もいます。
気を利かせて、セールスルームに案内すると、お客さんとのツーショットタイムが始まり、微妙な時間が流れます。
器物破損トラブル
ガソリンスタンド内の器物を破損するようなトラブルも極々稀に発生したりします。
給油モニターのタッチパネルを叩いたりして破損をさせたり、ガソスタ敷地内で客同士の事故、ガソスタの看板にぶつかるような軽微な事故など。
このようなトラブルの対応は、店長やマネージャーなどに報告後、事故や事件の状況によっては警察に入ってもらうことになりますので、110番へ電話をします。
現金残高不一致トラブル
レジなどに保管してある現金残高が引き継ぎ時と合わないことが偶にあります。
店舗によって現金管理は異なりますが、一般的には、夜勤出勤時の閉店作業と夜勤退勤時の開店作業の際、レジの現金の引き継ぎをします。
その際、レジなどの現金残高と端末の残高が合わないなんてこともあります。
夜勤アルバイトが盗んだのかと疑われるのが嫌ですが、普段から真面目な業務に努めていれば、疑われることもありません。
このようなトラブルの際、実際には現金の計算ミスやその他の原因のケースがほとんどです。
停電トラブル
停電が起きてしまうと、いろいろ厄介なことになります。
停電になってしまえば、ガソスタ内の電気が落ちてしまうため、来客はなくなりますが、その後、復旧した際には、いろいろ初めての対応となります。
ガソリンスタンドの給油は、コンピューター管理で成り立っているため、端末コンピューターに不具合が起きたりすると、夜勤アルバイトだけでは対応できない事態にもなります。
私はまだ停電トラブルを経験していませんが、ガソリンスタンド業務のシステム会社などに電話をして指示を仰ぐなどのことをする必要があるみたいです。
強盗・暴行トラブル
強盗や暴行などのトラブルは、セルフガソリンスタンドの夜勤アルバイトをしようと考えている人が最も不安に思っていることかもしれませんね。
このようなトラブルが発生したということを身近で聞いたことはありませんが、可能性がゼロでないですね。
原則的には、夜勤時には事務所内での勤務となり、屋外での業務はないです。
怪しい複数の人物が来店したり、暴走族が近隣にいる場合は、事務所のドアの施錠をして、気配を消すのがリスク管理としては正解でしょう。
トラブル対応は不安?
実際には、上記のようなトラブルはほとんど発生しないと思っても問題ないくらい、トラブルの頻度は非常に少ないです。
強盗・暴行トラブルや停電トラブル以外は、一度経験すれば、何てことはなく対応できるようになります。
上記のトラブルには挙げませんでしたが、自分の体調が悪い状況で出勤しなければならない時が最も不安なトラブルでした。
お腹の調子が悪い日であっても、ワンオペのため、ゆっくりトイレにも行ってられないので、トイレタイムの時に給油許可音が鳴ったりすると、チョット待って…。
最後に、初めてガソリンスタンドの夜勤アルバイトとして働ことと考えている人は、トラブル対応で不安かもしれませんが、受託会社にはエリアマネージャーという人がいます。
エリアマネージャーには、夜勤アルバイトが勤務中は常に携帯で連絡が取れるようになっているため、何かトラブルが発生したら、すぐに相談できる体制になっていますので、それほど不安に思うこともないでしょう。