ガソリンスタンドでガソリンを持ち帰る方法についてご紹介します。
セルフ式スタンドではガソリンを車に給油する場合には、自身でガソリン給油をしますが…。
何らかの理由で持ち帰りたい場合(ガソリンを容器に詰め替えて購入す場合)、どうしたらいいのか?
そんな疑問に対して、ガソスタで働く私が持ち帰る方法、手順、必要なものを詳しく解説します。
ガソリンを持ち帰る時に必要なもの
セルフ式スタンドに限ったことではなく、どのガソリンスタンドでも同じですが、ガソリンを持ち帰るために、必ず必要なものがあります。
- ガソリン携行缶
- 身分証・免許証
ガソリン携行缶
必ず必要なものはガソリン用携行缶です。一般的には、赤色のスチール製のものになります。
以下のような容器では絶対にガソリンの持ち帰りができませんので注意してください。
- ポリ缶
- 灯油缶
- ペットボトル
身分証・免許証
ガソリンスタンドでガソリンを持ち帰る場合には、購入者の本人確認が必須となっています。
そのため、原則的には身分証の提示が必要となっています。
具体的な身分証とは、下記のような写真付きの公的機関が発行したものです。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- パスポート
ちなみにですが、ガソリンスタンドの店舗によっては身分証の提示をしなくても購入できる場合もあります。
ガソリンの持ち帰り購入の手順
ガソリンスタンドでガソリンを購入して持ち帰りたいが、どうしたらよいのか?
以下では、ガソリンを携行缶に入れて持ち帰る際の手順についてご紹介します。
自分で携行缶にガソリンを入れようとしても、ガソリンは出てこないでしょう。
その瞬間に、ガソリンスタンドのスタッフが駆け寄ってきますので、持ち帰りたい旨を伝えてください。店員が来ない場合は事務所で購入の手続きをしてください。
手順
- 店員にガソリンの購入を伝える
- 購入記録簿に記入する
- 身分証を提示する
- クレジット手続き・お金を払う
- 店員がガソリンを携行缶に入れる
販売記録の記入
購入の際には、必ず販売記録の記入が必要になり、記載事項は下記のようなものです。
- 購入者の氏名
- 購入者の住所
- 購入者の電話番号
- 使用目的
上記を記入後に、GSスタッフが下記を追記する流れになります。
- 販売日
- 販売数量
- 本人確認
身分証の提示をしなくても購入できる店舗の場合は、店員が車のナンバーを記入することで確認する場合もあります。
また、販売数量については、最大で60Lまでとなり、一店舗につき一日あたり200Lまでと制限されています。
ちなみに、灯油の持ち帰り購入は上記のような手続きをしなくても、自分で灯油缶に入れて持ち帰る事ができます。
経緯と法令
手続きが煩雑になった経緯
京都アニメーション放火殺人事件でガソリンを撒いて放火するという大事件が発生して、ガソリン販売に規制がかけられる事になりました。
その後も、ガソリンを使用した放火事件が続発しているため、今後はさらに規制が厳しくなるかもしれません。
危険物の規制に関する法令
令和元年12月20日に危険物の規制に関する規則の一部を改正する省令(令和元年総務省令第67号)が公布され、ガソリンを販売するため容器に詰め替えるときは、顧客の本人確認、使用目的の確認及び販売記録の作成を行うこととされました(令和2年2月1日施行)。
- 令和元年12月20日 省令公布
- 令和2年2月1日 省令施行
上記の通り、2019年に京アニ事件が起こり、翌年の2020年からガソリンの持ち帰り購入には本人確認などの手続きが必須となりました。
まとめ
ガソリンを持ち帰り購入する場合の手順と必要なものについてご紹介しました。
最後に、上記についてのポイントをまとめておきます。
消防法により、購入者は下記の手順が必要です。
- 運転免許証の提示などで本人確認が必要
- ガソリンの使用目的を提示
- ガソリン携行缶を持参
- 店員にガソリンを入れてもらう